2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

考えるヒット 「不自然~ナチュラル」レヴュー



皆さんは、「PS」の方はチェックしてらっしゃるけど、週刊文春はスルーされてるのではないかと思い。

こちらに紹介しておきます。



近田春夫の考えるヒット 652


近未来的なのに懐かしくもある、それがPerfumeの魅力だ!!

 TVで受け答えするPerfumeをみていて、本当にキャラクターとサウンドに接点がねぇなって思ったのだけれど、逆にだからこそ! こんなに人気が出たのだとも思う。これが……DJをやったりとか……バリバリのテクノ少女だったりしたら、もう少しマニアックな層にファンも限定されてここまでの一般的支持は得られなかったろう。

 Perfumeに変な自意識は感じられず、むしろただただ与えられた課題に最善を尽くすのみという印象だ。考えようではかなり古臭いアイドル的信条で生きている。一方“音響的”には恐らく我が国屈指の新しさを誇っている訳で、この「保守と革新の二律背反(?)を成立させる」バランスはちょっと他には見られないものである。

 そんな彼女たちの最新シングルが「不自然なガール/ナチュラルに恋して」という両A面なのは何か象徴的な気もするし、こう対照的なタイトルを並べられると、なんだか比べて聴いてみたくなる。

 M1は突然例の声から始まるが、そのチューニングはまさに「塩梅」というかさすがだった。もうそろそろこの声に飽きたかなと思わせない何かがあるのだ。以前と同じようで実は微妙に……心地よさも……進化しているのだろう。

 二律背反といえばこの曲に限らず、彼女たちの声には近未来感とともに必ず……一種物悲しさにも似た……懐かしい響きがあるのはなぜなのか。理由は分からねど聴いているうちに、そこがPerfumeの持つ大きな魅力に違いないと思った。他の中田ヤスタカ関連作品には、こういった気分をそれほど感じないのである。

 とか何とかいいつつM2に進むと、こちらは四つ打ちではない少し遅めな曲調だった。ひとくちにテクノ、エレクトロといっても、いわゆるDJの作るものというよりはミュージシャン寄りの音になっているといったらいいか。このプロデューサーの強みは、トラックメーカーでありながら、きちんと音楽家らしいメロディも書けるところだろう。こういう人材はまだまだこの国では稀有なのである。

 ところでこのM2をぱっと聴いたときにスクリッティ・ポリッティの音を思い出した。あのあたりのやたらと厳密な“打ち込みもの"ってひょっとしたら、これからまた意味を変えて脚光をあびるのかも知れないな、とそんなことも考えたのだった。




 まさに我が意を得たり、という印象レビューですね。さっと聴いた印象を書く、というこのコラムのスタンスは、こういう時に直感が冴えてて、小気味がいいです。


(おおすちんさん、ほら、このコラムでは「ファ」の字も言ってませんでしたよ。)











コメント

非公開コメント

1 ■無題

 転載お疲れ様であります

2 ■近田春夫氏

いやいや、ひげくまさんなら取り上げてくれると思っていましたが(笑)

私もこのコラムを読んでいちいちうなずいてしまいました。

新曲が出るたびに、MEGのようだのcapsuleのようだの言われながら、いつの間にかPerfume以外のなにものでもなくなってしまうのは、結局彼女たちの声なんですよね。

テクノ、ハウス調の楽曲やダンス・パフォーマンスでPerfumeに追従しようとする人たちが結局Perfumeほどに人の心をつかめないのは正にその一点

そして、彼女たちの声の魅力を最大限引き出せるのが中田ヤスタカのみというのもまた事実

4 ■無題

私も読みました。近田さんは、私の漠然と考えてる事を言葉にしてくれると、いつも思います。
ジャンルは、違いますが、私にとっては、ナンシー関さんのコラムにも通じる感覚です。

5 ■一種物悲しさにも似た……

>懐かしい響きがあるのはなぜなのか

さっと聴いた印象を書く、というこのコラムのスタンス~というのはわかるんですが、え?今頃!?って感じ。
近田氏のPerfumeへの関心って意外と薄かったんだなぁ。。。

(ファンだからというのはあるけど)そこにカギのひとつがあるのはもうわかっているだけにね。

6 ■Re:無題

>ちこにゃんさん
どうもです。

7 ■Re:近田春夫氏

>ずばっちさん
そこが核心なんですよね。といっても、その辺を言葉にするのは、難しいんですが。
声の魅力を引き出せるのは、中田ヤスタカのみ、かどうかはまだわかりませんよ~。これからの可能性は、いくらでも広がってます。

8 ■Re:良いコラムです

>おおすちんさん
彼は本当は、Perfumeがポリでブレイクして以降、ほとんどのシングルを取り上げていて、他でもかなり語ってますからね。
ここでは、いわゆるJ-POPのシングルとして、バランスを考えて書いてるようです。
まだPerfumeを知らないオジサン向け、と言いますか。
剛刀でなで斬り、みたいな?(笑)
椎名林檎を、デビュー当時に、何の前知識もなく、「今年の収穫!」と断言してましたからね。

9 ■Re:無題

>カバ会議さん
ああ、分かります。短い言葉で、直感的に核心を突くのが上手いですよね。

10 ■Re:一種物悲しさにも似た……

>忘八武士道(ぼうはちぶしどう)さん
いえいえ、近田氏はもっと深く聴いてますよ。
文春が、「Perfumeをよく知らないオジサン向け」の場所だ、ということをわきまえて、わかりやすく絵ときをしてくれてるんです。
他の場所では、もっと専門的な分析をしてます。
例えば、Perfumeと話したときに「私たちの音楽は、体で真っ先に感じてもらうもの」とPerfumeが話すのを聞いて、「ああ、ほんとに良くわかってやってるんだね、それが知りたかったんだ」なんていう会話をしたりして。
前作に対して少し危惧をしてただけに、ここでわかりやすく「推し」てくれてるんだとおもいますよ。

11 ■ですよね、やっぱり

>ひげくま船長さん

確かに自分等みたいのは『文春』購読層ではないですわ(笑)。

毎回は読んでないだけに、そのスタンスのニオイが感じ取れてなかった…(苦笑)。
一部で判断してはいけない好例ですね。

12 ■ありがとうございます

忘れてました…!
シングル出した頃に毎回チェックするのに…
ラブザワールドの回とか、中田さんを絶賛してましたよね!
そういえば矢島美容室も絶賛されてましたよね?
近田さん毎回2枚取り上げるけど、1枚は2、3行のみ…とかw
時間があれば近田さんとクドカンさんのコラムは立ち読みしちゃいます

14 ■Re:ありがとうございます

>ゆりこさん
僕は近田さんと小林信彦のコラムはマストですね。アイドルを語る小林さんは鋭いっすよ。70代とは思えないです。余談ですが。
プロフィール

髭熊船長

Author:髭熊船長
FC2小説サイトに小説を書いています。

月別アーカイブ
FC2カウンター
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR